私が交換留学に興味を持ったのは高校時代にカナダに留学したことがきっかけでした。私が通っていた語学学校ではカナダ人にとどまらず世界中の国から英語を学びに来ている留学生に会いました。そこで今まで過ごしてきた自分の世界と視野の狭さを改めて実感し、さらに海外への興味が増しました。私が留学中に一番困ったことは言語のことではなく、私の様々な分野への知識の乏しさでした。授業中にディスカッションする際、私の知識不足で話についていけないこともあり、とても悔しい思いをしたことを今でも鮮明に覚えています。大学に入学して、言語だけではなく様々な知識も得たいという思いがさらに強くなり、大学の交換留学のプログラムに申し込みました。
私の留学の目的は大きく分けて三つあります。一つ目は先ほども述べたように、私の視野を広げ、柔軟な考え方をできるようになることです。私の留学先のセントマーチンズ大学にはたくさんの留学生もいるため、いろいろな国の人の考え方を吸収したいと思います。二つ目も今回の留学のきっかけとなったカナダ留学中に感じた知識不足を補うため、言語だけではなく専門知識も身につけることです。最後に、この10ヶ月間の留学を通して、異国の地でも困難に負けずに挑戦し続ける力を養うためです。学部留学や一年間という長期の留学は初めての試みなのでたくさんの苦悩もあると思いますが、これらの目標に向かって邁進したいと思います。
私はセントマーチンズ大学で経営学を専攻していますが、専攻外の授業も履修できるため、今学期は政治学の授業も履修しています。今学期履修しているのは統合マーケティングコミュニケーション、組織運営、起業の基礎、そして世界の問題についての授業です。どの授業でも特に多いのがグループワークと、ディスカッションという、日本の大学ではあまり行わないものが多く、講義型でただ聴くだけの授業より、学びが多いです。特にマーケティングの授業では、実際の企業とインターンシップのように働くプロジェクトがあり、学んだ知識を使い企業のマーケティングを担当するのはとてもいい経験となっています。私は留学に来る前、英文科で言語を学ぶだけでは物足りなく、留学を志願したのも一つの理由なので、私の新たな強みとなるものができ、留学してよかったと思います。
セントマーチンズ大学にはたくさんの人種の人がおり、それぞれ意見や物事の観点が違ったり、同じところもあったり、興味深いです。ここでの生活で一つ驚いたのは、私よりも年下のアメリカ人の学生が政治に関心があり、強い意見をもっていたところです。私が日本にいた時には政治について友達と話すことは滅多になく、その違いに驚いたとともに、一人一人が国の情勢や問題に関心があり意見をはっきり言えるところがとても素晴らしいなと思いました。
残り留学生活は残るところあと少しですが、帰国後、悔いのないように過ごしていきたいです。
約10ヶ月にも及んだ留学のプログラムが終了しました。特に留学生活で印象に残っているのは、コアな文化の違いです。私は今まで何度か北米の国に留学したことがあったので、今更文化の違いに翻弄されることはないと高を括っていました。しかしアメリカ人の学生と実際に毎日過ごしていく中で、今まででは気づけなかった深い部分の文化の違いに気づくことができ、文化の奥深さを身を持って体験しました。
アメリカでの生活は日本と自分のあり方を深く考える機会にもなりました。アメリカ人の友人の物事への見解を聞いていると、あっと驚かされることも多く、今まで日本社会に生きて来た自分を一歩外から見つめ直すことができ、成長するきっかけとなりました。
私は留学前にいくつか目標を立ててから留学に挑みました。それらの目標を無事全て達成でき、この10ヶ月がどれほど充実していたか改めて感じることができました。留学前は英語文化学科にいて日々英語を学んできましたが、英語以外の強みがなく、将来何がしたいかなかなか決まらず悩むこともありました。留学を経た今、明確に今後の目標ややりたいことを見つけることができ、本当に留学してよかったと思っています。この10ヶ月で得たものを最大に活用できるようにこれからも努力を続けたいです。