以前大学で、日本とのワークショップをおこなったことがあります。その時日本の先生の授業を初めて受けました。たった一時間にもかかわらず深い印象を受けました。先生は、「デザインとは見た目のことではなく、裏側にひそむ真相がもっとも大切なことです。それに、私たちはデザイナーとしてどのような方法やアイデアで問題を解決できるか考えましょう。」と言いました。この考え方が印象に残りずっと覚えていましたので、日本の授業をもっと受けたいと思いました。
今の研究分野はフォントについてです。研究を進めるためにいろんな文献を探さなければいけません。漢字を使っているところは台湾、中国、日本です。ただし、台湾と中国では、フォントに関する文献が少ないです。しかし日本ではフォントの研究が進んでいて、文字の知識が非常に多いです。
そのため、一度日本に留学をして勉強したいと思いました。
一年間に一番印象に残ったことは授業のやり方です。元々ビジュアルデザイン専門ですが、同じの授業でも異なった教え方です。例えば、文字の組版の授業です。
先生は3分で今日のタイトルを説明してから、残った2時間で学生の個人創作を行います。この二時間で、先生は一人ずつにヒントを与え、私たちに考えさせてデザインをやらせます。最後、みんなさんの作品を一緒に並べて、同じのタイトルでどんなデザインの考えかをお互いに意見を交換しました。
最初の作品と先生がヒントを与えた作品を比べると、全然違います。二時間のあいだずっと考えて、先生が繰り返し意見を出す、それはデザインの中で一番大切な「考えの過程」です。毎週このような訓練をしながら、知らずのうちに様々な考えを積み重ねていました。今でもデザインをするとき、先生の授業を思い出しています。日本で授業を受けてよかったです。
日本に留学した後、デザインに対する考え方が徐々に変わってきました。
一つは、何がいいデザインでしょうか。昔の私にとって見た目が美しい事が良いデザインだと思っていましたが、今の私にとって美しいよりも制作意図が最も大切だと考えます。
深く理解してから、相応しいイメージを作ります。この考えは、最初台湾で出会った日本人の先生の「デザインとは見た目のことではなく、裏側にひそむ真相がもっとも大切なこと」という考えとなんとなく一致しました。
つまり、裏側にひそむ真相が真のデザインの良さです。
もう一つは、将来の進路です。ビジュアルデザインには様々な専門があります。私の研究はフォントデザインですが、それを将来の仕事とするかどうかまだ決めていません。
しかし、この一年間ずっとフォントの研究を進めていて、最後に仕上げた時に自信が出てきました。社会人の経験がないですが、フォントに関する仕事にチャレンジしたいと思っています。