HUMAP  兵庫・アジア太平洋大学間ネットワーク Hyogo University Mobility in Asia and the Pacific

2018年度『受入』

  • 氏名:Fan Siyuan [ 中国 ]

  • 受入期間:2018年04月01日 ~ 2019年02月28日
  • 受入大学:神戸学院大学
  • 在籍大学:大連理工大学


留学のきっかけ、目的

きっかけ:
私は大学で日本語を勉強しているうちに、日本地理や日本文化への興味を深めて、異文化交流の重要性を感じました。そして、ぜひ「日本に来て、日本人とコミュニケーションをしたい」という考えが強くなりました。

目的:
一つ目は自分の可能性を試すということです。私が日本に来たら、様々な挑戦があるわけで、留学生の素性として間違っていることがあるかもしれませんが、積極的に日本語を使いながら、「何事に対しても積極的に実行する」を目指して、体験します。
二つ目は日本語の上達です。学校の授業中も、クラスメイトと相談する時間も、ショッピングの時間も、全て日本語の練習です。そして、日本語を学ぶだけでなく、「日本語を使って」知識を得られることが重要だと思います。
三つ目は自分の計画力と行動力を鍛えることです。日本の大学生は何事に対しても、真面目に計画して、よく準備してから、始めます。私はこれから一年間の大学生活として、計画力と行動力を強化するよう頑張ります。

留学中の体験

日本の「衣食住行」
                                 
 中国では、「衣食住行」という四字熟語がありまして、生活を構成する欠かせないものと言われています。僕は今年の4月から神戸学院大学に入学して、もうすぐ5ヶ月になります。一人暮らしを始めた僕は、中国と日本の生活の違うところを実感しました。
 中国と日本とは一衣帯水の隣邦である、衣服におけるファッションはそれほど大きな違いではありません。むしろ、両国とも欧米のファッションに、深い影響を与えられているので、欧米のブランドが町でよく見かけられます。もちろん、些細な違いもあります。中国より日本の若者たちは浅い色のほうが気に入り、髪が長い男の子が多く、女の子はトップスをボトムに入れるのが好きです。
 日本人は冷たい食べ物が好きです。夏になると、スーパーで冷やし中華や冷たいお菓子や甘酒などの猛暑の対策するものが人々に大人気になります。町にたくさんある販売機には冷たいビールや飲み物があります。冬も冷たい飲み物がいっぱいあって、飲 食店がいつも冷たい水やお茶を出しています。中国人は冷たいのより、温かい食べ物のほうが好きです。特に冬になると、冷たい水を飲んでいる人はほとんどいません。なせが日本人は冷たい食べ物を好みます。その飲食上の習慣は冷たいお弁当がよく食べられるのに関係があるのかもしれません。日本での中華料理が、こんなに有名なのは思いもつかなかったです。僕が一番面白いと感じるのは、日本でよく食べられる天津飯とエビチリは、実際には、中国ではないということです。両方とも、日本人経営のスナックで出していたり、中国の調理人が日本の作り方を習ったものと言われています。
 日本の大学生はほとんど一人で暮らしいます。高校卒業してから、一人でマンションを借りる人が多く、自分で生活しなければならないので、アルバイトをしてお金を稼ぎます。僕はすばらしいと思っています。
 電車で行動するのは昔から日本社会に定着した文化です。サラリーマンや学生など、幅広い年齢層の人々が、ほぼ毎日、電車を利用します。その中で、僕が一番感心するのは、時間にこだわることです。いつでも、走っていて改札を通過している人々の姿が、物凄く特殊な風景になるわけです。一分でも遅くなるといけない、絶対この電車に間に合わなければならない、というわけで、時間を守るのは日本社会に一番肝心なルールかもしれません。
 そういう社会で生きている日本人の清潔さ、正直さ、迷惑を掛けないようにすること、仕事にこだわること。人々が持っている優秀な品性、僕にとっては、学ぶべきものです。中国に帰るとしても、日本の生活習慣や日本人の素晴らしさなど、友人に伝えたいです。

留学の成果、将来の目標

一年間の留学は本当に早かったです。あっという間に終わりました。一年を振り返ると、色々な事を勉強させて頂き、様々な交流活動を体験するうえで、私の日本語能力だけではなく、可能性が広がりました。留学して本当に良かったと思います。
 この一年間で、たくさん授業を受けました。留学生として、日本の文化だけではなく、中国を含めてアジアの社会と文化や欧米のEUについて勉強させて頂きました。前期は「欧米の社会と文化Ⅱ」、「アジア・アフリカの社会と文化Ⅱ 」、「日本の伝統文化」、「中国の文化 」という文化的な授業を受け、視界が広がり、世界中で色々な出来事を聞き、自分なりに知識として習得しました。それに、日本事情、現代の国際関係、現代の経営、観光学講義Ⅲ (地域・都市観光論)という授業も受けました。様々な分野に興味を持っている私にとって、将来的に役に立つだと思います。また、 ジェネリック・スキルトレーニングやスポーツ科学演習B (卓球)の授業を履修しました。体のトレーニングもできました。また、私は「現代の経営」という授業も履修しました。この授業では経営に関連するビジネスを中心とした最新の重要問題についての講義が行われて、活発な討論が日本語で行われました。
 後期では、時事・現代用語、こころの科学、思想の科学という授業を履修しました。また、「翻訳の方法」という授業も受け、中日翻訳の課題をやりながら、翻訳の難しさと美しさを痛感しました。
 私は日本語で講義を受け、課題やレポートを提出し、試験を受けるという一連の経験から、留学する前と比べ、語学力や思考力といった力がかなりついたことを実感しています。
 そのほか、学校の国際交流のイベントもたくさん参加しました。明石に行かせてもらって、明石の文化や歴史などを体験しました。そこで、日本の琴を初めて見ました。中国の「古筝」と違って、頭、ツノ、うろこ、足がはっきり分けていて、右手の3本の指に象牙でできた爪を革バンドで固定して、はじいて弾く、日本の独特な音楽を聴いて、すごく楽しかったです。
 また、日本伝統文化の一つである「温泉」も体験しました。友達と鳥取県米子市の温泉に行って、「湯喜望 白扇」という温泉旅館に泊まって、本当に忘れられない旅でした。
 留学前に書いていた留学の目標について、おおむねにできていると思います。日本に来たら、様々な挑戦はありますが、どうやら乗り越えて、「何事に対しても積極的に実行する」という信念を持ちながら、留学生活が順調無事に終わりました。
 これから私が中国に帰ったあと、すぐに学校の授業に戻って、卒業研究の準備が始まるだと思います。留学生活で、チームメイト達といろんな討論をした、その間で自分が日本で体験した他の人に共有できる経験がきっと糧なって、私これからの道を導かれました。
 この度、HUMAPの奨学金を頂き、誠にありがとうございました。貴重な機会を与えてくれて、心から感謝いたします。奨学金のおかげで、自分のやりたいことに全力で取り組むことができています。感謝の気持ちを胸に、これからも努力を積み重ねていきます。